Smile once again!!
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ヴァリアーのアジトに着くと、すぐに大きな声が聞こえた。
「帰ってきたかクソボス!!
もう一人の月の守護者が大広間で待ってるぞ。急いで来い!!」
ボス(仮)に報告し終え、私を一瞥し訊ねた。
「お前が月の守護者か?」
『そうらしいわね。』
「きっちり説明したんだろうな、ルッスーリア!!」
「バッチリ、ちゃ〜んとしたわよ。時間が余って乙女の話までしちゃった♡」
「お前のどこが乙女なんだ。オカマの間違えだろうが!」
歩きながら話していたため、大広間にはすぐに着いた。
「小陽南ちゃん、ここよ。入って!」
『ありがとう。失礼します』
目に入ったのは姫瑚だった。
『うそ、姫瑚!?なんでいるの!』
『小陽南!!!コンビニに行こうとしたらいつの間にかここにいて......』
『奇遇ね、私もよ。もう二度と会えないかと思ったわ。まぁ、それはそれで結構だけどね。』
『嘘つけよ、淋しかったくせに。私は全然だけど。』
姫瑚こそ嘘下手。相変わらずね、などと言えば、私たちの笑い声が響く。
まったくもって、ひねくれた再会である。がお互いの気持ちは私達だけがよく分かっていればそれでよい。
「感動の再会中に悪いんだけど、幹部の紹介をして良いかしら」
『『あ、どうぞ。全然感動してないんで大丈夫です』』
「そう?悪いわね」
軽く自己紹介をして、「夜更しは女の敵よ、早く寝ましょう」のルッスーリアの一言で解散になった。女かどうかは取り敢えず置いておいて、眠かったから助かった。