pixiv(スタマイ)

□もしも泉玲が吠舞羅のメンバーだったなら
2ページ/2ページ









「失礼します」

「あ、お疲れさまでーす!」


多くの捜査官が慌ただしく出入りしているその一室に足を踏み入れる。
服部が率いる捜査一課と合同捜査に当たる事になった玲たち捜査企画課は総出で出向いていた。
関を先頭に会議室に入ると捜査協力を申し出てきた服部が部屋の一番奥で陣取っていた。
その周囲には他の服部班が全員揃っておりこちらを少し気まず気に見ていた。
ただならぬ彼らの雰囲気に今来たばかりのマトリには当然心当たりがなく首を傾げつつも挨拶しようと彼らに近づいた。


「お疲れさまです服部さん
今回はよろしくお願いします」

「はい、おつかれさん
急な要請を受けてくれてどーも
・・・ところでマトリちゃんさぁ」

「はい?」


関と軽く挨拶を交わす服部はそのままジッと玲を凝視していた。
服部の綺麗だがどこか迫力のあるその視線に少しドギマギしながらも首を傾げる。
なにか服部の気に障るようなことをしただろうか・・・。


「吠舞羅と知り合いってホント?」


キラリと服部の視線の鋭さが増した気がした。
周りを取り囲んでいた服部班、捜査企画課のメンバーも息をのむ。
しかしその視線を向けられた当の本人はパチクリと目を瞬かせた。
何故彼の口からその名前が出てくるのか、と。


「どうなの?」

「服部さん、吠舞羅というと赤のクランの・・・?」

「そう」


少しポカンとしている玲を庇う様に関が服部と玲の間に立つ。
しかし服部も譲る気はないのかジッと視線を彼女から外す事はない。
一方の玲はというと話が見えないながらも服部の問いを肯定するように確かに頷いた。


「正確には」
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ