G&G
□バレンタイン
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放課後……
いつも通りの……ではなく、血相を変えて走って来る十代。それを見た二人の反応は各々違った。
「じ、十代。どうしたの?」
小夜はビクッと身体を揺らし、彼に恐る恐るそう尋ねるのに対し……
「早いなぁ〜、一番乗りじゃん」
一方の雫葉は御機嫌な様子で、血相を変えて走って来た彼に労いの言葉を掛ける。
「小夜、大丈夫か?無理なデュエr……「何言ってんだシスコン」なっ」
小夜の肩を揺すり、何かを必死に言おうとした十代に雫葉は単刀直入にそう言った。
その目は、他人を蔑んだ目だった。
「まぁ良いや、それも一種の愛じゃん。取り敢えず、はい」
そんな視線を止め、袋の中からラッピングされた物を十代に渡す。
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