日々の殺意

□四捨五入の結末。
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DSなんか嫌いだ。

大嫌いな義妹のハナが宿題もお風呂もそっちのけで夢中になってるから。

指紋や脂がベットリと付いた汚い画面。

持ち主の性格を忠実に表していると思う。

チャンスがあれば、DSの本体を真っ二つに叩き割ってやりたい。

その方がぞんざいに扱われてるDSにとっても迷惑してる私にとってもよっぽど助かる。

「ハナ、あんた宿題やったの?」

いつもどおりにパチンコで負けて日付が変わるか変わらないかくらいの時間帯に、「母親」がそう聞いた。

聞かれた本人はホットカーペットに寝転んでDSに夢中で答える気配も無い。
パンパンのGパンからは、パンツと腹の肉が半分以上はみ出している。

答えない本人の代わりに、一日面倒を見ていた私に視線が向いた。

「今日はまだしてないねェ」

遠回しにしか言えない自分が情けない。
母親がギロッと鋭い目でハナを見たのがわかった。

「アンタっ!何考えてんの!?昨日も宿題してないんでしょ?」

母親の叱責を待ってましたとばかりに、パタンとDSを閉じるハナ。

今日はヤケに聞き分けがいい…そう思ったのは次の言葉が出て来るまでのほんの一瞬だった。
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