焔の光 ‐鬼‐

□焔の光 ‐捌‐  
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はっと気がつくと兄様の腕の中だった。だけどその腕は肘から上がなくなってて、地面に倒れている

『に、・・・兄、さま・・・』

目が騒ぐなって言ってる。頷づいて腕から抜け出し炭治郎達の元へと走った

「炭治郎危ない!」

善逸の声がする。炭治郎を庇った善逸と炭治郎が崩れていく建物に巻き込まれていった

『炭治郎、善逸・・・』

顔を上げると伊之助か堕姫の頸を斬り頭を持って走ってるのが見える

その後ろを妓夫太郎が追いかける

『伊之助──!』

妓夫太郎の刃が伊之助の背中から真っ直ぐ突き刺さった

「お前まだ生きてんのかあ」

目の前にあっという間に妓夫太郎が移動してきて蹴り飛ばされた。
日輪刀で防いだが地面へと落ちた。見ると堕姫の首も再生している

「お前以外のやつ皆もう駄目だろうしなぁ。猪は心臓を一突き、黄色と緑のは瓦礫に押し潰されて苦しんでるから死ぬまで放置するぜ。
柱も弱かったなぁ。お前の兄は妹を守れなかったなああ。みっともねえなぁ、さぁて、飲ませろ稀血」

すっと頬に鬼の爪が食い込み痛みが走る

「いい子じゃねぇか、絶望したか」

じっと舐めなれる直前でまで耐えた

『兄様は世界で一番優しくてかっこいいん・・・だっ!』

妓夫太郎の足にクナイを差し込んだと同時に腹を蹴り上げる
きっと血を目の前にした時の方が隙ができる。予想通りクナイに気づかれなかった

力が弱くてもクナイの藤の毒が効いてる妓夫太郎は寧々を手放した

日輪刀を振るい頸を斬るが技を使ってないので抑え込むことしか出来ない

ぐんと力が増したと思ったら炭治郎が上から一緒に押し込んでくれていた

「おおおおおおおぉぉ」

『・・・ッ』

力が入らない、腕が折れてる

だけど

斬れろ
斬れろ

勝つんだ

炭治郎の心の声が聞こえた気がした
寧々の頬に炎の紋様が浮かび上がった

「お兄ちゃん!ちょっと嘘でしょ!そんな奴らに頸斬られないでよ!」

叫ぶ堕姫に善逸が斬りかかった
瓦礫から抜け出したことに驚いている

「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃 神速」

善逸の刀は堕姫の頸を捉えたが帯のようになって斬りきれない

刀が押し返される

「二人でも斬れないのかっ」

毒が消えたのがわかった
こっちの毒は消えることは無いのに。

「このガキィィッ、お前の血を飲めば俺はまた強くなるんだあああ」

『あと少しだったのに・・・!』

今ここで血を舐められたら炭治郎達に危険が及ぶのに血鎌の斬撃が迫ってくる
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