焔の光 ‐鬼‐

□焔の光 ‐参‐
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『あ・・・』

屋敷回りを走っていたら追い求めていた色が見えた

『お帰りなさい』

そのまま煉獄さんと蜜璃ちゃんに抱きついた

無事に戻ってきた煉獄さんは腕に包帯を巻いて松葉杖をついていた

柱になった煉獄さん

そして十五歳になった寧々は最終選別に行くことが決まった

「寧々なら大丈夫だ!」

『頑張ってきます』

しっかりと頭を下げるといつものように撫ででくれる大きな手

「うむ!待ってるぞ」

迷子にならないようにと藤襲山の近くまで送ってくれた

季節外れの藤の花が咲き乱れている道を進んでいくとたくさんの人がいた

「皆さま 今宵の最終選別にお集まりくださってありがとうございます この藤襲山には鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込めてあり外に出ることはできません」

双子だろうか、黒い髪の子と白い髪の子が話し出した

「山の麓から中腹にかけて鬼共の嫌う藤の花が一年中狂い咲いているからでございます しかしここから先には藤の花は咲いておりませんから鬼共がおります」

「この中で七日間生き抜く それが最終選別の合格条件でございます では行ってらっしゃいませ」

ばっと一斉にその場を去った

兄様はこの山の鬼程度は逃げてれば戦わなくても済むと言っていたが・・・

いつもの鬼とは違うのがいた

沢山の腕が生え、息絶えた人が捕まっている

狐の面をつけた一人の男の人が誰かを庇いながら戦っていた

(異形の鬼・・!?)

殴られ飛んでいく狐面の人を見捨てて庇われてた人は逃げていった

倒れた拍子に狐の面が割れたようだ

そこへ迫る複数の鬼の手

寧々は飛び込んでその人を掴み投げ飛ばした

「炎の呼吸 壱ノ型 不知火・二撃」

そのまま攻撃をしたが首を腕でぐるぐるに覆っていて斬り落とすまで刃が届かない

そこへ

「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」

寧々が投げ飛ばした人が斬り掛かる

二人分の斬撃に鬼の頸は飛び、体が崩れていった

その様子を手を合わせて次は幸せになれますようにと見送る

狐面の男の人は残っていた鬼の手に触れ
言った

「神様どうかこの人が今度生まれてくる時は鬼になんてなりませんように」

優しい人だな、と寧々は思った

「助けてくれてありがとう!俺は竈門炭治郎」

『あ、あたしは宇髄寧々 がんばろーね』

炭治郎と握手をし、それぞれまた別の方へと進んだ

一人だと逃げれるけど鬼から逃げられなくなってる人を助けながら過ごしていたらなんだかとっても疲れた
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