オルタナ 1
□第6話
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「ちょっとアンタ達、毎回毎回飽きないわねぇ。みっともないからそこら辺にしときなさいよ」
キリコがやれやれ、といった具合で2人の間に入る。
「だってさぁキリちゃん、ナイからっていちいち突っかかって来られたら、こっちだってたまんないよ?」
スピカのある部分がゆっさゆっさと揺れる。ヒロはもう馴れてしまっているが、その凶悪さは未だにクラス中の視線を捕らえて離さない。
「あれ? キリちゃんもどっちかと言えば、ミウちゃん寄り?」
ミウとキリコのある部分をお宝鑑定士さながらに見比べる。
暫くして、スピカ先生がキリコの右手を取り、誇らしげに天に掲げた。
「YOU WIN!」
「よっしゃあ! じゃなくて、もういいからやめなさいって言ってんの! ミウが立ち直れなくなってんじゃない」
両手両膝をつき、口をパクパクさせるミウ。どうやら何か呟いている。
『そんな……キリコには勝ってると思っていたのに……』
そんなミウに、ヒロが見かねて慰めの言葉でも掛けようかとした処に、颯爽とレイジが登場。
「ミウ、女の価値はそんなので決まるもんじゃねえぜ。俺なら、お前の全てを受け入れぐはぁっ!」
ミウが『断る』と言う前に、キリコの光速裏拳がレイジの顔面にヒットしていた。