オルタナ 3

□第65話
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「なんだそれはぁ!? そんなもの、貴様らのジジイとババアのファックの方がまだ気合いが入ってる! もう一度だ!」

『サー! イエッサー!』

 レイジ軍曹がこうまでして見習いメイド達を追い込むのには訳があった。
 本日、十月二六日。時刻は午後二十時を回ったところだ。現在位置は、桜景学園二年C組の教室。
 そう、生徒達は皆、泊まり込みでメイド喫茶の準備に勤しんでいるのだ。

 何故ならば。

 遂に明日、十月二七日、待ちに待った少年少女達の文化の祭典が始まるからなのである。

「ママのお乳が恋しいか? パパのアレが恋しいのかこの淫売共! だったらまずは『おかえりなさいませ、ご主人様』だ!
 いいか、貴様らは飲み屋街の路地裏で中年リーマンが吐き出したゲロ以下の下等生物だ! 口からクソ垂れる前に『おかえりなさいませ、ご主人様』と言ってみやがれ!!」

『サー! イエッサー!』

 ──桜景祭とはあくまでも、平素の学習活動の成果を総合的に生かし、その向上の意欲を一層高めるような活動を行う事を目的とした学芸的行事である。……恐らく。

「……メイド喫茶より早く神はこの世にあった。心はジーザスに捧げてもよい。
 だが貴様らのケツはメイド喫茶のものだ! 分かったか豚娘共!」

『サー! イエッサー!』

「…………」

 この地獄絵図に、サイコですら若干尻込みしている。
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