オルタナ 1

□第10話
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『うん? なんだって?』

 ゾーンの力によって拡散した霧は一つにまとまり、やがて人型を形成した。
 そしてソレはヒロに向かって顎をくい、と動かす。すると倒れていた男達が起き上がり、再びヒロに襲いかかる。

 ゾーンの光を全身に纏ったヒロは、男達に向けて右手をかざした。

「……気に入らねぇ」

 またもや吹き飛ばされる男達。

『じゃあ、これはどうだい?』

 霧がヒロの手足にまとわりつく。さっきミウが受けたものと同じようだ。

「ヒロっ! それは危険だ!」

 壁に押し付けられるヒロ。ミウは不死者と思われる人型に斬りかかる。

「キサマぁっ!」

 だが、何度斬りつけても手応えはない。やはり物理攻撃は通用しないようだ。

『冷静に見えてミウちゃんってさ……激情家なんだねぇ』

 不死者はミウに蹴りを放った。ミウもガードするが、その威力は凄まじく、後方の壁に激突する。

「ぐぁっ!」

 そして不死者はヒロに直進した。
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