オルタナ ３
□第６９話
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「くふっ、くふふ…………ふ」
ミウは、感じた。
あの時、自分から全てを奪い去った力を。当たり前の日々を奪い去った力を。
浅倉コウを、奪い去った力を。
長かった。とてつもなく長かった。
それでも、ここまですんでのところで気が狂れずにいられたのは、全てこの時の為だったからだと実感した。
今ここにヒロがいない事を、カミサマに感謝した。
これで、どんな汚いやり方でも使える。
自分の、ヤリたい、遣り方で、殺れる。
ミウは笑った。笑って泣いて、嗤い泣き転げた。
そして、駆け出した。スピカの制止も振り解き、一心不乱に駆けていた。
愛おしさすら覚える。
よくぞ。
よくも。
よくぞ。
よくも。
よくぞ。
よくも。
よくぞ。
よくも。
蘇って、くれやがった。