天の間
□one day afternoon
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シヴァが部屋を飛び出し、パンドラは咄嗟に手を伸ばし名を呼んだ。
だが、これは自分のせいなんだと拳をぎゅっと握る。
これでいい。
パンドラは再びベッドに潜り込む。
目眩がする。
熱のせいだろうか?
枕の上に染みを作っている濡れたタオル、それに触れると生暖かく、同じ物がシーツの上にもある。
そういえばシヴァは濡れタオルを手にしていた。
今は床にあるそのタオルを手にすると、僅かに冷たさを感じられた。
無意識に彼の人の名を呟いてしまう。
「シヴァ…」
パンドラは少し微笑し、ベッドに腰を降ろした。
「少し…惜しい事をしてしまいましたね…」
シヴァの想いが切なく感じられる。
それでも自分を納得せざるを得ない。それは変わらない。