天の間
□I want…
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私は彼が好きだ。
彼が私をどう思っているかなど分からない。
なぜなら、未だに彼はあいつ−−−ユダに心捕われているらしい。
分からない。
意味が分からない。
不意な触れる頬。
するとビクンと彼は肩をすくめる。
それは一見、拒絶したかのように見えるが、戻した手を再度翳すと今度は彼はそのままの状態でまるで私の成すがまま。
このまま自分のものにしたい、といっそのこと手に入れてしまい、この手で汚したいとさえ思わせる。
だが、それは私には決して出来はしない。
私は恐れているのだ、彼が私という存在に拒絶することを。
触れることを恐れ、いつしか私自信を恐れる日が来てしまったら…
とてもじゃないが、想像するだけで私は厭う。
どうか、私がいつか貴方に狂ってしまわぬ前に気付いて…この哀しい私という存在を。
そして貴方だけ欲しい私を許してほしい…
ただ、願うことは貴方。
シヴァ……
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