天の間
□夢想
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意識がふよふよしてる。
身体が軽くて、ここは居心地がいい。
あれ?そういえば僕、なんでこんなとこにいるんだっけ?
僕はない頭を使ってかんがえる。
んーと…
幾ら考えてもきりがない。
幾ら考えてもわからない。
そうしているうちに、ここは夢じゃないか?って思えてきた。
ここにはガイもレイもシンもいないし、ゴウやルカやユダも…。
そしてパンドラがいない。
ここは夢でしかない。
じゃないと、僕は一人ぼっちだ。
だってここには誰もいない。
僕にはここが何処かも分からない。
責めて夢でもいいからあの人が出てくればいいと願ってしまっている自分がいる。
あいつはいつも、なんだかんだ言って僕に優しい。
まぁ、仕方ない。
どうせ夢なんだ、現実じゃないんだから。
『…ァ…』
微かに遠くから声が聞こえる。
空耳だろうか?
僕は耳を澄ましてみる。
『…ヴァ、シヴァ…』
確かに自分を呼ぶ声が聞こえる。
起きなきゃ、という衝動に僕は狩られた。
起きなきゃ…
あの人が呼んでる、起きなきゃ。
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