リレー小説

□リレー小説H
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「…ちっイタリアか」

「さすがに、イタリアまではいけないっスね」

「だよなぁ」


雲雀が連れてきた男にあらゆることを吐かせて、結局ボスはイタリアにいることがわかった。
イタリアまでいきたいところだが、それは自殺行為だ。

イタリアには、ボンゴレを狙うマフィアがうじゃうじゃといる。
さすがに、ボンゴ十代目ということがばれている今、自ら殺されにいくものだ。






そんなとき、リボーンの携帯がなった。

リボーンはその携帯を取出し、会話を始めた。



「コロネロか」

「!?」

電話の相手はアルコバレーノ コロネロ。

「なんだろう?」

「な」

話をしているリボーンは、いつものように無表情だ。
だが、話をしていくうちに、ふっとリボーンの表情が変わった。

あまりに一瞬すぎて獄寺たちは気付かなかった。

「…っ!」

「どうしたんスか?十代目?」

だが、ツナは見てしまったのだ。
一瞬優しい笑顔をしていた。

「…なんでもない」
(あ…あの表情は反則だよー!)

ツナの心は大きく揺れた。
一瞬見せたリボーンの顔は、なんとも良い例えられないものだった。


「…わかった」

携帯を切ったリボーンは、ニヤリと笑った。





「ボスはディーノが片付けた」

「え!?」

「跳ね馬が!?」


コロネロからの電話。
それは、イタリアからの報告だった。
ディーノが片付けた。


「安心しろ。もう襲われることはねぇぞ」


「これで安心ですね!十代目!」


「う…うん…」



何故だかツナは困った顔をしていた。


「じゃ、僕は行くよ」

「あ、待って!」


リボーンからの言葉を聞いて、雲雀はその場から立ち去ろうとした。

ツナは駆け寄って雲雀の袖を掴んだ。


「放してよ」

「え…あ…あの」







「ありがとう…ございます」




「……………ふんっ」



ツナは、少しおどおどした様子だったものの、柔らかな表情を見せた。

雲雀はその顔を見るなり、ツナの頭をぐしゃっと触り、また歩きだした。


「群れる奴が嫌いなだけだよ」



と、一言残して姿を消した。



「…雲雀さん…」

「あんにゃろぅ!十代目になんて失礼を!」



「素直じゃねーのな、雲雀」

「くっ…だな」






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