捧げ物
□Io striscio di notte
1ページ/4ページ
深夜―――。
ボンゴレ本部にある、ボス、ドンナボンゴレの寝室に忍び込む一つの陰があった。
部屋の片隅にある、白で統一された天蓋つきの大きなベッド。
忍び込んだ陰はベッドに歩み寄ると、静かにそこに腰を落とす。
そして、それと同時に影に突きつけられる、拳銃。
「おやおや。随分と物騒な歓迎ですね。」
「…うるさい。こんな夜中にボスの寝室に潜り込む奴があるか。」
窓から入り込む月明かりによって、二人の顔がぼんやりと浮かぶ。
「危険な任務から帰ってきた部下を思いやるのも、ボスの仕事だと思うのですが?」
「っていうか、見張りに誰にも入らせるなって言ったのに……。」
「そんなもの、僕の幻術にかかればちょろいものですよ。」
そう言う骸の極めて爽やかな笑顔に、ツナはハァと短く息を吐いた。
今度から見張りにヒバリさんでも置いておくか?いやそんなことをしたら屋敷が崩壊する、うんやめとこう。
結論からしてこの変態パイナポー……もとい骸をどうにかすることなんて出来ないのだ。
「とりあえず、おかえりなさい。そしておやすみ。」
そっけなくそう言うと、頭から毛布をかぶって骸とは反対を向いてしまったツナ。
「つれないですねぇ。一週間ぶりの再会だというのに……。」
無視を決め込むツナをもろともせず、後ろから薄い毛布ごとツナを抱き込み、その体に手を這わせる骸。
ツナは触れさせるものかと、体をギュッと丸めて防戦するが、力で敵うはずもなく。
骸の片腕がムリヤリ腹に回り、もう片方がツナの柔らかな膨らみを包み込む。
「ちょ、骸…!明日朝から大事な会議が入ってるから……!!」
「そうなんですか?頑張ってください。」
「なっ、頑張れって…!っだから、今日はもう遅いし駄…ひゃっ……!?」
.