リレー小説

□リレー小説G
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リーダー格らしき男は、何十人もいた己の仲間が次々と倒されていくのを見ながら、驚愕に目を見開いていた。

だが、獄寺と山本の二人から少し離れたところに一人でいるツナを見つけ、質の悪い笑みを浮かべるとツナの元へ走った。

こんな平和な島国育ちの、あんな華奢な女、一瞬で殺せるだろう…と。

 ガチャリ

ツナは、自分の頭に当たる、固い感触に反応した。


「ボンゴレ…ようやくお前を殺せる…!!」


 ズガンっ!!

男の銃口から上がる煙と、男の驚愕の表情。


「ど、どこに行った!!?」


男の撃った弾は、ツナには当たらずに先にあった電柱に当たった。


「ここだよ。」

「なっ…!!!」


男の後ろからの声。

ありえない筈のその声に、男が後ろを振り向こうとしたが…


「ぐっ、がぁあ!!」

「守られているだけの、か弱い女だって思ったでしょ?お生憎様。私だって、戦えるんだから。」


いつの間に準備していたのだろうか、グローブをして、ハイパーモードのツナがいた。

男の右腕が後ろに捻り上げられ、みしみしと嫌な音を立てる。


「ぐっ、あぁ…!くっ…無駄だぞ…!!まだま、だ大勢の、仲間が…いるから、な…!!」


そう言って男が左手で懐の無線機に手を伸ばそうとしたときだった。


「ちょっと。何こっちでも群れてんのさ。」

「あ、雲雀さん!!」


並盛最強風紀委員長が、なにやら黒いものを引きずってやってきた。


「やぁツナ、おはよう。ところでツナに締め上げられてる君。コイツ、君の仲間かい?」


そう言って、雲雀が投げてよこしたもの。

それは、


「なっ…!!?こいつは、別の場所に待機させていた…!!!?」


そう、男達の仲間だった。


「あぁ、やっぱり。なんか変な群れがあったからね、噛み殺してきたよ。」

「なっ…!?あの人数を一人で……!!?」


もはや成す術のない男。

周りの部下達も、みんな他の3人にやられて地面に倒れており、残ったのは自分だけだった。


「さぁ、お前らのボスの居場所を教えてもらおうか…。」


4人に攻撃照準を合わせられ、一人ではどうしようもできない状況に、男は従うしか選択肢がなかった……。


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