★彩雲国物語★

□余は…好きなのだ
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『今夜、余の部屋に来るように』と彩雲国の王、紫劉輝直々に言われたので李絳攸は吏部での仕事を終え劉輝の部屋を訪れた。

「主上、どうされたんですか?」

そういって部屋に入り劉輝が寝ているベッドの方に向かい、ベッドの横にある椅子に座った。

「絳攸〜余は一人きりで眠れないのだ…余は、夜が怖いのだ…」

(今までどうやって寝てたんだ?)

「主上いったい何歳なんですか?夜が怖くて眠れないなんて…」

「絳攸…余が寝付くまでそこにいてくれ…」

「わかりました。全くあなたという人は…」

絳攸の言葉を聞いて安心したのか劉輝はすぐに寝息をたてていた。絳攸は溜息をついて椅子から立ち上がり、部屋を後にした。





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