短編

□机上の甘い囁き
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「…わ〜〜〜っっ!!!
すごい、本当に!?夢じゃないよねコレ!?
やばいどうしよう、嬉しすぎる!」



突然立ち上がり大声ではしゃぐ悟天に、名無しが驚く。


「ちょっ…悟天くんビックリさせないで…!」


「あはは、ごめんね
だってそりゃ〜はしゃいだりもしちゃうよ。
大好きな女の子と両思いだなんて。
夢にも思わなかったよ、こんなこと」


「…私だって!
両思いだなんて思ってもみなかったよ…嬉しい…」


「うん。じゃあ…さ、改めていいかな?
…僕、名無しちゃんのことが好きです。
…付き合ってください」


「…うん」

「「…ふふっ」」

お互いの顔があまりにも真っ赤になっていて、お互いに堪えきれず笑いあった。



「ねぇ、名無しちゃん。
ぎゅってしてもいい…?」



「え、う、うん…!」


そう言うと悟天は名無しをそっと抱きしめた。

が、悟天の背が高く、身長差があるため、うまく抱きしめられない。


「悟天くん…背、おっきいんだねやっぱ…」

「へへ、そうかなぁ〜嬉しいな!
…でもこれだとちょっと微妙な感じだね、あ!」



これならどうかな、と言いながら悟天は机に座った。

低い机に悟天が座ることで、確かにちょうど良い身長差まで縮めることが出来た。



「…おいで」


恥ずかしそうに言う悟天を見て、名無しまで恥ずかしくなってくる。



名無しは悟天の胸へと寄り、ぎゅっと抱きしめた。
さっきよりも腕の位置がしっくりくる。



「はぁ…やば…幸せすぎるかも…
名無しちゃん小さくて可愛すぎ…」


机に座り名無しを抱きしめる悟天が、名無しの耳元でぼそぼそと呟く。



「ちょっ…恥ずかしいからそんなに言わないで…!!」






彼の甘い囁きは、付き合ってからもずっと続きそうだ。


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