中編@(完結)

□急展開
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ここのカフェは静かやから、年配のお客さんが多いのだ。

まぁ、今日は若い人の方が多いけど。

「安野さん、今日、お客さんえらい多いですよね。」

「なんかアイドルが来てるらしいで。」

「そうなんすか?」

「おう。なんとかアイドルとか言うてたで。」

「へぇ。」

まぁ、乃木坂以外のアイドルを知らんから誰かは分からんけど。

「みょうじ〜。」

「はいっ。」

「なんか、お前宛に電話やわ〜。」

店長が俺の事を呼ぶ。

「あらま、クレームか。なまえ。
どんまい。」

安野さんが笑う。

「まじっすか〜。」

クレームされるようなことしたっけなぁ。

俺は少し疑問に思いながら店長から電話を受け取り、出る。

「はい、お電話変わりました、みょうじです。」

「あっ、あの……」

電話の向こう側から少し小さな声がする。

「はい。」

「先日、お世話になりました遠藤です。」

「えっ、先日……?」

「はい……。」

先日お世話になった遠藤……

ってまさか。

「もしかして、乃木坂の……?」

「はい……。」

「えっ、何で。」

思わず少し大きい声で問いかけてしまう。
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