中編@(完結)
□翌日
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10分後、俺は大学の食堂で、うどんをすすっていた。
前に座る丸原は、唐揚げ定食のご飯大盛りだ。
まぁ、見た目に似合う食べ物というか、なんというか。
「なぁ、丸原。」
「何?みょうじくん?」
丸原が、唐揚げを頬張りながら応える。
「握手券って、まだ買える?」
何気なく聞いてみると、
「えっ?みょうじくん。握手会行く気になってくれたの?!」
丸原が勢いよく立ち上がった。
「おっ、おう。まだ買えるのかなぁって思って。」
思わず、驚いてしまう。
「1次の発売は終わっちゃったけど、まだ2次抽選があるよ。」
とびきりの笑顔だ。
「おっ、おう。そうか。」
「いや〜、僕はね。1次でね。みなみちゃん、未央奈、きーちゃん、与田ちゃん、れんたん、矢久保ちゃん、あやめん、さーちゃんのを応募したよ。」
「すげぇ……。」
オタクってすげぇな。
「まぁ、全部は当たらないと思うから。」
「そうなんや。」
それから、丸原に個握の申し込みの仕方を教えてもらった。
……
それから1週間後、俺は再び丸原と一緒に食堂にいた。