中編@(完結)
□みたらし団子とたこ焼きを
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この子の顔、大人っぽいなぁ。
俺は、そんなことを思いながら外に出る。
ガラガラガラ
静かな従業員用通路に、俺が押すカートの音が響く。
さっきの子、今まで見てきた女の子の中でも抜群にスタイル良かったなぁ。
身長も女の子にしては、高い方やし。
……って、またお客さんからジロジロ見られるんか〜。
なんか嫌やなぁ……そうや。
遠回りやけど従業員用トイレの方を通ったら、カフェの裏口に回れるからお客さんには見られへん。
そうしよっと。
俺は、従業員専用のトイレの方にカートを押しつつ向かう。
ここの曲がり角を右に曲がってっと。
右に曲がると、1人の女の子がいた。
「あっ、どうも〜。」
他の店の従業員さんには、挨拶するのが、このショッピングモールの決まりだ。
そのまま横を、通り過ぎようとしたら
「あっ、あのっ。」
声をかけられた。
「あっ、はい。何ですか?」
「お手洗って、どこですか?」
その子が少し顔を赤らめながら尋ねる。
あ〜、この子、新人の子か。たまにあるんだよなぁ、こういうことが。
「あっ、お手洗ならこっちですよ。ついてきてください。」
「あっ、ありがとうございます。」
その子は笑顔になった。