中編@(完結)
□突然のお誘い
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「何?、さっきの講義のノートでも見せて欲しいの?」
「あっ、いや、あのね……」
丸原は、とにかく、いつもはっきりしない。
あの、あっ、えっ、
という言葉をよく使う。
「何?」
「あっ、あのさ。みょうじ君って、来週の日曜日、何か用事とかあるかな?」
来週の日曜日……いや、別に何も無いか。
ていうか、今日の講義も、テストは終わっているのに、教授が勝手にやろうと決めたんだよなぁ。
1日、家でゆっくりするつもりやったんやけどなぁ。
「別に、なんもないけど。」
「えっ、あっ、そうなの。」
少し、丸原が嬉しそうな顔をする。
「そうやけど、何?何かあんの?」
「い、いや、実はね。友達と一緒にライブに行こうとしてたんだけど、その子が行けなくなっちゃってね。」
「おん。」
「だっ、だから。良かったら、一緒にどうかな〜って。」
少し緊張した顔で話す。
「ライブって誰の?」
てか、丸原って、いつも俺のことをビビってるんだよなぁ。
そんなことを思いつつも俺は答える。
「あっ、えっとね。乃、乃木坂46って言うんだけど。」
「あー、確かアイドルやんな。」
「そっ、そうだよ。」