長編(坂道×野球)
□第8話
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「まぁ、それは逃げられたら困るからね。」
「逃げませんよ……」
それに……
写真という弱みを握られてるのに、逃げるようなことなんて出来ない……。
「後、橋本奈々未さんって会えませんか?」
「ほう……橋本くんのことを知ったか。」
「はい。」
出来たら、会いたい。
チーム乃木の元主力メンバーで、みんなの精神的支柱だったわけやし、野球が出来ないとしても、マネージャーとしてでも居てくれたら、俺としてもかなり助かりそうやから。
「すまないが、それは出来ない。
彼女は、もう一般人だし、それに、私に対して、自分から、私は、もうGBLには関わらないと言ってきたからね……」
「そうですか……」
その、橋本さんが居てくれたら、今日帰ってしまった白石さんや、衛藤さんも
戻ってきやすいと思ったけど、そう簡単にはいかんか……。
「もういいか?」
「あっ、後。GBLについて、もう少し教えて貰えないですか?」
「もう少しとは?」
「いや、経営面とかどうなってるんですか?」
1番気になっていたのは、そこだ。
今日グラウンドに行って驚いたのは、
練習設備の充実さだった。
ブルペンに、トレーニングルーム、簡易バッティングセンターまであった。