長編(坂道×野球)
□第5話
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とまぁ、選手紹介はおいておいて……
「あのさ、一体何があったらこんな雰囲気悪いチーム状態になっちゃうん?」
俺は、4人に尋ねた。
「「「「…………」」」」
4人が、みんな下を向いてしまい、
沈黙が流れた。
あまり話したくないんだな。
俺は、そう思った。
でも……
「答えにくい事情があるんかもしれへん。
でも、選手全員で18人って言ってたのに、全然足りなかったし。」
そう、18人のチームのはずなのに、最初から2人少なく、
更に、4人が途中で帰ったのだ。
まぁ、この4人のうちの1人はマネージャーらしく、
最終的に残った選手は、13人。
シートノックをするのに、ギリギリの人数だった。
「このチームで、一体何があったん?」
「「「「……」」」」
再び、沈黙が流れる。
その中で、沈黙を破ったのは、
「良太君は、本気で私達、チーム乃木のことを監督として、考えてくれているの?」
やっぱりキャップの玲香さんだった。
「それは、もちろん……本気やで。」
正直、最初は、いきなり監督なんて……って思っていた。
でも、一生懸命練習する選手のみんなや、サポートをするマネージャーを、見ていると、俺も本気で向き合わなきゃ、みんなに、失礼だと思った。
「俺は、このチーム乃木の監督として、みんなと一緒に頑張りたい。」
4人の前で、決意表明をすると、
「……分かった。」
玲香さんが、何かを覚悟したかのような
表情になった。
「実は、去年……」
→→あとがき→→