中編@(完結)

□バイト仲間?
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俺は、カートを押しながら従業員用通路を進む。

そして、そんな俺の後ろを、少し距離をあけて、女の子が静かに付いてくる。

カルガモのように……。

「……。」

「……。」

気まずい……。

俺は、ちらっと、女の子を見た。

その子は、少し俯きながら付いてきていた。

この子顔ちっちゃいなぁ、9等身くらいありそうやなぁ……ってあれ?

この顔、どっかで見たことあるような……。

どこの店の店員さんやったっけなぁ。

「あの〜。」

気になった俺は声をかけていた。

「あっ、はい。」

驚いたのか、その子の目が大きくなる。

「どこのお店でバイトしてるんですか?」

どっかの飲食店の店員さんとかかな。

「あっ、いやイベントで来てて……」

「イベント?」

どういうことだ?

「はい……乃木坂46って分かりますか?」

「あっはい、分かりますよ。」

なんか、最近、乃木坂って言葉をよく聞くなぁ。

「その……4期生です。新人です。」

「……えっ?マジで?」

「はい、本当……です。」

ってあれ?……もしかして……

「あの、間違ってたらごめん。」

「……?」

女の子が、少し首を傾げる。
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