長編(坂道×野球)
□第25話
1ページ/8ページ
『…………。』
真夏「…………。」
飛鳥「…………。」
俺と齋藤さん、バッチリ目は合ってる。
何か話すべきなんだろうけど…
飛鳥「…………。」
なんか、すげぇ冷たい目で見られてる気がする…
めっちゃ気まずいんやけど。
万理華「やっほ〜、飛鳥〜。」
この張り詰めた空気を緩めてくれたのは、万理華さんの弾んだ声だった。
飛鳥「あっ、万理華、やっ…ほ〜。」
険しい顔つきが、ほんの少しだけ緩くなってくれたと思う。
真夏「2人、いつの間に仲良くなってたの?」
万理華「う〜ん、元々、会ったら喋る程度だったんだけど〜。」
真夏さんの問いに、ミシンから目を離さず、万理華さんが答える。
万理華「なんか、最近は、新しい監督に、会いたくないからって、よく店にいるよ〜。」
飛鳥「ちょっ、万理華っ。」
万理華「あっ、ごめん。」
3人とも、少し気まずそうな顔で、こっちを見ている。
『あっ、大丈夫やで。あんまり好かれてはないってことは分かってる…から。』