長編(坂道×野球)
□第15話
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それから、部屋に戻ると、真夏さんと、みり愛さんがいて……
みり愛さんはカンカンだった。
みり愛さんって、結構威圧感あるんだよなぁ。
それから、時間が経って、俺は、ミーティングルームに向かった。
「あっ、やっと、監督来た〜。」
そこには、チーム全員が揃っていた。
「ごめん、ごめん。」
俺は、謝りつつ全員の前に立つ。
「それじゃ、ミーティングを、開始します。」
「「「はいっ。」」」
選手全員が返事をしてくれる。
「じゃあ、とりあえず明日の試合の目的を言います。」
「「「……。」」」
みんな、真面目に聞いてくれてるな。
「明日は、勝つつもりはない。」
「…………えっ?」
皆が、キョトンとする。
「えっ?ちょっと、監督。どういうことですか?」
口を挟んだのは、若月さんだ。
「言葉通りの意味やで、明日は勝つつもりはない。そして、目的は、選手全員に試合に出てもらうこと。」
「選手全員……。」
「そう、選手全員。」
誰かが呟いた言葉に、俺は答える。
「ということで、まずは明日のスタメンを発表します。」
「……ゴクッ。」
誰かが唾を飲み込む音が聞こえた。