長編(坂道×野球)
□第11話
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タッタッタッ
若月さん、樋口さんと対決をしてから3日後。
俺は、今日も河川敷を走っていた。
あれから3日間。
チーム乃木の、今いるメンバーとは、
俺も仲良くなれたし、タメ口で話せるようになった。
……ていうか、今日もか。
今日もか……というのは、あの女の子の事だ。
3日前、ランニングを始め時に、高架下でピッチング練習をしていた子だ。
あれから、毎朝見る。
いいピッチングフォームだなぁ。
球速もそこそこ出てるし、相変わらず変化球もよく曲がっている。
そんなことを考えてたら、ランニングを始めた日にみたいに、ボールが転がってきた。
「あっ、ごめんなさい。」
向こうから、その女の子が走ってきた。
俺はボールを拾って、そのまま返そうと思ったけど、
「あのさっ。」
「えっ……」
気づいたら、声をかけてしまっていた。
やばい、急に知らない人に声をかけられて困ってるよな……通報されたらどうしよう……
めっちゃ怪訝な顔をして、こっち見てるし。
「あのさっ、GBLっ分かる?」
でも、聞いておきたかった。
たった4日。しかも、チョロっと見ただけだ。
でも、分かる。
この子の野球の実力は相当高いだろう。