長編(坂道×野球)
□第8話
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朝6時半。
俺は、河川敷を走っていた。
昨日の夜、グーグルで調べてみたら、近くに河川敷があることが分かったから、走りに来たのだ。
徐々にスピードを落としていって、息を整えて
「んー。」
朝日に向かって、体を伸ばす。
昨日、真剣に監督業に取り組もうと決めたのに、全く動けなかったら、話にならない。
だから、俺は、久しぶりに体を動かしに来ていたのだ。
「よっこらせっと。」
河川敷に腰を下ろしつつ、俺は、昨日の夜のことを思い出した。
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昨日の夜。
プルルル、プルルル。
真夏さんと花奈さんが、晩御飯を持ってきてくれた後、俺は、電話をかけていた。
「はいっ、こちら、秋元。」
そう、秋元さんに。
あっ、もちろん真夏さんのことでは無い。
秋元康さんの方だ。
「もしもし、秋元さん本条です。」
「やぁやぁ、2日ぶりか。チーム乃木の監督さん。何かようか。」
何か茶化されたような……まぁいいか。
「今、ちょっとお時間大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。」
「色々、聞きたいことがあるんですけど……。じゃあ、まず何でチーム乃木の現状を教えてくれんかったんですか?」
こんな、ちょっとややこしいことになってるチームがあるとは聞いたけど、ここまでとは思ってなかった。