長編(坂道×野球)

□第7話
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「去年のリーグ。チーム乃木は、必死の練習のおかげで、春季、夏季、秋季と順々に強くなっていったの。」

「みんな、頑張ったんやな。」

「うん。GBLはね、各チーム総当りで、
ホームとアウェイを、それぞれ2試合ずつ…だから、20試合が1つの季の総試合数なの。」

「うん。」

「それでね。チーム乃木は、春季が、
7勝13敗、夏季が、9勝11敗、だったの。だからね、秋季は勝ち越しを目標に、監督が指示する練習に加えて、居残りで練習もしてたの。時には、真夜中までね。」

「すごいな。」

「そう。私達マネージャーも、すごいなぁって思ってた。でも、その練習は、私達の能力を高めると共に、身体を痛みつけていたの。」

「オーバーワークやったってわけやな。」

「よく考えたら、そんなの誰だって分かることだったの。でも、チームアキバに勝つには、それくらいやるしかなかったの。」

まだ、チームアキバの詳しい情報は知らないけど、相当強いんやろなぁ。

「というか、その時、チームアキバは前のシーズンから89連勝してたの。」

「89?!」

「うん。」

なんだ、その天文学的な数字は……!

「その過酷な練習を続けて、秋季リーグ開幕戦の1週間前、恐れてたことがおきちゃったの……」

「誰か怪我したん?」

「そう。ななみんが怪我をしたの。
元々、ななみんは腰が弱かったんだけど、その腰が悲鳴をあげたの。」

「腰か……」

腰は、いいバッティングをするには、いい状態にしておくのが、大事だからなぁ。
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