中編A

□第5話
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キーンコーンカーンコーン





授業終了のチャイムが鳴ると同時に教室が少し騒がしくなる。





快「権之助、着替えに行こーぜ。」





それと同時に、快が俺の席に来る。





そうか、次は体育か。





『おけー、行くか。』





俺は、体操服を鞄から取り出し、快と共に教室を出る。






快「てか、体育の度に更衣室行くのだるいよな。」





『それなー、しかも男だけやしな。』





快「めんどくさいたら、ありゃしないわー。」






うちの学校には、何故か男性用更衣室が一つしか無い。






そして、そのせいで体育があると、男子は更衣室まで行かされる。





で、教室のカーテンは閉められて、女子は、そこで着替えるわけだ。





快「てか、権之助、山下さんとめっちゃ仲良くなったよな。」





『そうかー?』





快「そうやろ、男で、あれだけ山下さんと話してるの、権之助くらいやん。」





確かにそうだ。





俺以外の男と美月が話してる所、見たこと無いかも。






『まぁ、席、隣やし、自然とな。』






快「いいな〜、俺も山下さんと話したいな〜。」






『いや、快は上手く話せへんやろ。』





快が上手く話せる女子は、かろうじて祐希くらいだと思う。





後、くぼしーくらいかな。





快「そこを上手くフォローしてくれよ〜、親友〜。」





そんな懇願されるとは思ってなかった。





『まぁ、考えとくわーって、今日の体育って体育館やっけ。』





快「せやで、バレーボール。」





『最悪、教室にシューズ忘れた。』





あるあるかも知れないけど、体育館での体育の時は屋内用のシューズが必要だ。





快「うわー、それはドンマイすぎる。」





『取りに行ってくるわ。』





快「了解ー、先生に言っとくわ。」





『サンキュー。』





俺は、教室への道を走る。





多分、女子も着替え終わってるはずだし、丁度良いタイミングなはず。





良かった、カーテンも掛かってないし、




さっさと、シューズ取っとこっと。




俺は、ドアを開けた。





??「あれ?権之助くん?」




そこには……
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