中編@(完結)

□再会
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「音楽って、誰のを聞くんですか?」

「せやね、基本何でも聞くけど、嵐とかßźとかが多いかな。」

「乃木坂は聞いてないんですね……残念です。」

「あっ、いや。乃木坂も最近、ちょくちょく聞くよ。」

「ふふっ、冗談です。」

……

そんなこんなで結構な時間、話した気がする。

「ていうか、遠藤さん、時間とか大丈夫?」

「え、今、何時ですか?」

「17時やけど。」

「あっ、もう、そんな時間なんですね……あっ。」

遠藤さんは、少し残念そうな顔をして、それからすぐに、何やら慌てだした。

「どうしたん?」

「あの、これ、この前のハンカチです。」

遠藤さんが鞄から取り出して、俺の前に差し出した。

しかも、丁寧に可愛くラッピングされた袋に包まれて

「あぁ、全然返さなくても良かったのに」

俺が笑いながら、受け取ろうとハンカチを持つと、

「あのっ!」

遠藤さんが、少し大きな声を出す。

「どうしたん?」

「また、連絡させてもらっていいですか?」

「えっ?」

「ダメですか……?」

遠藤さんがハンカチを持つ手の力が少しだけ強くなる。

ていうか……そんな上目遣いされて断れるやついないやろ。

「あっ、遠藤さんがいいなら、全然大丈夫やで。」

「本当ですか?」

「うん、大丈夫やで。」

「ありがとうございます、何故だか分からないんですけどみょうじさんと話していると落ち着くんですよね。」

そう言って遠藤さんは、とびきりの笑顔を見せてくれた。

>>>>あとがき>>>>
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