中編@(完結)
□突然のお誘い
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確か、紅白とかMステに出てた気がする。
「名前は、知ってるんだけど、誰がいるとかわかんないやけど。」
丸原が少し考え込む。
「あっ、えーっとね。白石麻衣ちゃんとか分からない?」
「あ〜、前、お前が何か言ってたな。」
「そうそう。写真集がめっちゃ売れてる子なんだけど。」
「でも、ほとんどのメンバーとか分からんのやけど、それでも楽しめるん?」
「う、うん、たのしめるよ。」
「なら、別にええけど。」
「ありがとう〜。助かったよ〜。」
丸原が、俺の手を握って振る。
こいつは、いちいちリアクションがでかいと言うかなんと言うか……。
「てか、お金は?ライブとか高いんと違うん?」
前、別のアーティストのライブに行った時は、結構、値が張った覚えがある。
「あっ、いいよ。いいよ。今回は、僕が無理やり誘ったから。」
「はぁ…、ならいいけど。」
あっ、そういえば補足。
この丸原の父親は、とある会社の社長さんで、めっちゃ金持ちらしい。
「じゃ、じゃあ。また、待ち合わせ場所とかLINEに連絡するね。」
「おん、分かった。」
「じゃあね〜。」
「おう。」
丸原が笑顔で去っていく。
さぁ、俺も帰るとするか。