学園物語
□In My Room
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帰り道のコンビニで買ったスナック菓子を頬張りながら、松倉は俺の部屋で落ち着きなく本棚の漫画を物色していた。
「あーコレ、俺も持ってる!面白いよな!」
とか
「コレ、知らないわ…面白い?」
とか
「おー懐かしっ!ハイハイ、読んだ読んだ!」
とか。
そんないちいち全てにコメントいらないですけど?
あ。
「お前、もしかして緊張してんの?」
「え?いや、別に、してないよ?え、なんで?」
「めっちゃ緊張してんじゃん。」
俺は慌てふためく松倉の肩をちょっと小突いて笑った。
「だってさぁ 俺、あんまないんだよね、こういうの。人の家に遊びに行く?みたいな。」
「そうなんだ。」
「ごめんごめん、なんか変なテンションになっちゃった。」
「でも、俺も普段人呼ばないし、なんか落ち着かないかも…」
「……」
「……」
急に二人とも無言になり、目を合わせた。