学園物語
□昼下がり
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「やば、なんで?英語のノートがない…」
昼休みが終わって席に戻ると、後ろから松倉の焦ってる声が聞こえてきた。振り向くと、カバンの中身が机にブチまけられていた。
「あ!これだ!…いや、違う…やっぱない…どうしよ、ちゃか!」
そんな情けない顔で俺に言われても、俺持ってないし。
でも、そういえば。
「お前、昨日さぁ…誰かに貸してなかった?」
「え?……貸した!そうだ、貸したわ!海人〜!!」
ガタンと音を立てて椅子から立ち上がり、海人のいる隣のクラスへと走っていった。