学園物語

□Xmasの願い事
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どうする?

こんな風に不安にさせたいわけじゃないのに。コイツばっかりが頑張って俺は…

一呼吸吐くと松倉に向き合って座り直した。クッションを抱える松倉の手を取って、自分の手をそっと重ねた。

ドキドキする心臓がかなりうるさい。
喉の奥が一気に乾いてくる。

でも、繋ぎ合った掌から伝わる温もりが俺の背中を押す。

信じたい。
真っ直ぐなコイツの想いが俺と同じだって。

応えたい。
もし同じように想ってくれてるのなら。

「…ありがとう。お前に言わせてばっかでごめん。」

ううんと首を振る松倉を正面から見る。

緊張で震えてきた。

だっせ。

でも逃げてばっかの方がもっとだせぇよな。

繋いだ手をぎゅっと強く握り締めた。



「キス…してもいい?」



俺の目線を捉えて離さないその唇がきゅっと弧を描く。小さく頷くと松倉がそっと目を瞑った。

壊れそうな心臓の音を聞きながら、淡いピンクの唇に近付き自分の唇をそっと重ねる。

想像以上に柔らかな感触に驚いて、思わず身を引く。すぐ目の前で松倉の瞼が一瞬開いてまた閉じた。

俺は吸い寄せられるようにまた口付けた。

すごくすごく長い時間だった気がするけどそうでもなかったかもしれない。

離れた口で大きく息を吸い込みながら、俺は繋いでるのと反対の腕で松倉を抱き寄せた。
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