本編

□kzm
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《♡》


中学を卒業し、母の仕事の関係で
生まれ育った土地を離れることになった。

− 登校初日

緊張しすぎて喉がカラッカラなあたしに
一番初めに話しかけてきてくれたのは…

男「 なぁなぁ 」
♡「 … 」
男「 なぁ〜 」
♡「 えっ、はい!」
男「 プリン… 」
♡「 プリン? 」
男「 プリンちゃう!プリント!」
♡「 プリン…ト… ?」
男「 プリント!前や前!回してや!」
♡「 え、あっ!!!」

緊張しすぎてつい自分の世界に
入り込んでしまった…

男「 なにぼーっとしてんねん
眠いんかー? w 」

からかわれてるみたいで
ちょっとムカついた

♡「 眠くないですーだ!! 」

男「 お? 自分大阪ちゃうの? 」
♡「 … 」
男「 標準語やんな?w 」
♡「 … 」
男「 なんでシカトするんw 」
♡「 … 」


もう…うるさいなぁ…

まだ引越しの片付けも全然終わってなくて、
学校に来るのも電車の乗り換えで迷子になりまくって
友達も居ないし…
周りは関西人ばっかりで
関西弁ばっかりで…


後ろの席のこの男子は
とっってもうるさいし……


男「 俺、かずま! よろしくな〜」
♡「 ……うん 」
男「 自分、名前は? 」
♡「 ♡… 」
男「 …♡? 」

あたしの名前を聞いた瞬間
一瞬表情が変わった気がした

♡「 ? どうかした? 」
男「 いや別にw よろしくな〜 ♡ !」
♡「 … うん 」


正直不安しかないけど

クラスメイトとは
適度に仲良くしないと…という
義務感で続くぎこちない会話…





これが、かずまとの……再会。




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