本編
□kzm
5ﾍﾟｰｼﾞ/7ﾍﾟｰｼﾞ
（♡）
｢ 起立〜、はい礼〜 気をつけて帰りぃ〜 ｣
バッグを持ち
♡｢ かず…っ ｣
か｢ … ？ ｣
｢ ♡〜 ｣ 先生に呼ばれてしまった。
♡｢ はーい！ ｣
｢ ちょっと来てや〜 ほら 親御さんの… ｣
♡｢ わかりましたー！ ｣
不思議そうな表情のかずまくんと目が合った
か｢ どないしたん？ ｣
♡｢ いや… んーー ｣
か｢ 待っといたろか？ ｣
♡｢ んー、明日で大丈夫っ、ごめん！ ｣
か｢ お…おぅ、わかったわ！ じゃあ ｣
♡｢ うん！じゃあねっ ｣
……
先｢ ♡〜 ｣
♡｢ はい… ｣
先｢ 大丈夫なんか？ ｣
♡｢ … 大丈夫です！ これからはちゃんと学校…っ ｣
先｢ ちゃうちゃう。先生がこんなこと言うたらいかんけどな？学校は、どうにでもなんねん。ま、単位っちゅーのはあるけどもな。｣
♡｢ … はい ｣
先｢ 親御さんは？ 具合どうなん？ ｣
♡｢ … はい ｣
先｢ 退院の目処はついとるんか？ ｣
♡｢ … いえ ｣
先｢ そうか… 実はな、ついこの間連絡あってん ｣
♡｢ え… 母から、ですか？ ｣
先｢ そうやぁ … 心配しとってなぁ … ｣
♡｢ そうですか ｣
先｢ 病院、あんまり行ってへんらしいな？ ｣
♡｢ … ｣
先｢ 顔見せてやらんと、な ？ ｣
♡｢ … はい ｣
先｢ 学校ちゃんと行ってますか？いうから先生つい嘘ついて はい、きてますよー言ってしまったわ w ｣
♡｢ … すいません気遣わせて ｣
先｢ いやいやいや ちゃうねん 気ぃなんてそんな…w ｣
♡｢ … わかってるんです ｣
先｢ ん？ ｣
♡｢ あたしも、母に会いたいんです。けど… ｣
先｢ けど？ ｣
♡｢ … つらいんです、 母が…っ 母がどんどん痩せてって… ｣
先｢ え、ちょちょちょっと待ってや 親御さん、風邪こじらせて肺炎になった言うてたやん… ｣
♡｢ … はい。 初めは、そうでした 。｣
先｢ … ♡ 。 余計なお世話かもしれへん。 でもな、…｣
………
｢ 16のお前がひとりで考えたってなんにも解決せぇへん。なにも良い方向に行かへん。先生に言うてみ。
言葉選んだり、隠したり、そういうんは無し。わかったな？ ｣
先生はまっすぐ私の目を見てそう言ってくれた 。
♡｢ … はい ｣
あたしは話すことにした。
… 母が 癌であるということ
… 手術をしたが、手の施しようがなかったこと
そして…
医師から告られた… 余命は 1 年 。
………
（かずま）
か｢ 〜♪ 〜 〜 ♪ ｣
♡が学校に来れたのが素直に嬉しかった
♡の笑顔がかわいかった
♡の髪が短くなってた（ 多分 ）
かわいかった
♡の…、
｢ か〜ずまっ ♪ ｣
ドンッ
か｢ わ！！！ ｣
｢ きゃははは ｗｗｗ 顔やっばーｗｗｗ ｣
か｢ おま…っ、平野… びっくりさせんなや〜心臓とまるわほんまに〜 。 ｣
同じクラスの女子 平野
平｢ 無視した罰や！ ｣
か｢ 無視？ なんのこっちゃ ｣
平｢ 授業中 何回も消しカス投げつけたんやで？ w ｣
か｢ はぁ？ んな… クソガキみたいなことを… ｣
平｢ あ、ほらな。まだここについとる… w ｣
か｢ うわ、ほんまや、 w ｣
平｢ あ、あと 〜 ｣
どかっ
か｢ え？ なに？ なになに？ なんなん？は？ ｣
平｢ これも罰や。 ｣
か｢ はい？？？ ｣
平｢ … 連休ちゅう！！ … 連絡してこんかった ｣
か｢ は？ 平野に？ 俺無視しとった？ え？なに送った？ ｣
平｢ ちゃうちゃう！ もおええ！！｣
か｢ … ほら、なんもきてへんし！見て！ ｣
画面を平野に突きつける
平｢ ばかずま！ ｣
か｢ なんなん急にどついてきたりバカ言うたりどしたん！w 情緒不安定か？あ？ w 生理前か？ お？ w ｣
平｢ うるさいわ ！ ｣
バンっ
か｢ 痛っっ なんかい叩くねんアホ！｣
平｢ もう帰る ！！！ ｣
か｢ おう、帰れ帰れ 〜 ｣
平｢ べぇー っ ｣
か｢ べぇー ｣
なんやねんアイツ…
……
…
あ〜 明日もがっこうたのしみやな〜
.