短編小説

□押したくなる赤いボタン
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〜ツウィ目線〜

ツウィ「先輩」
ナヨン「少しだけ」
ツウィ「先輩」
ナヨン「ちょっっとだけ!」
ツウィ「先輩?」
ナヨン「奢るから!」
ツウィ「先輩!」
ナヨン「良いじゃないの!」
ツウィ「これは遊び半分で押すものじゃないんですよ!」

目の前にはナヨン先輩。
先輩なのに、子供っぽい。
私たちの間には消火栓。強く押す、と書かれた赤いボタンは押したくなる魔力を放っている。
気持ちは分かるだけど責任は私たちにある。
それに、成績も下がるも当然だ。それだけはごめんだ。
もちろん、保護者も召喚され怒られる。そうに決まっている。
とにかくナヨン先輩を止めなくては。

ツウィ「先輩」
ナヨン「もしかしたら壊れてて反応しないかもしれないじゃん」
ツウィ「先輩」
ナヨン「あと強く押すって書いてあるから弱く押せば...」
ツウィ「先輩?」
ナヨン「弱くよ、弱く押せば大丈夫よ」
ツウィ「先輩!」
ナヨン「良いじゃないの!」
ツウィ「良くないからいっているんです!」
ナヨン「ツウィは押したくないの!」
ツウィ「押したいです!ものすごく押したいです!むしろ連打したいです!」
ナヨン「じゃあ押そう」
ツウィ「先輩」
ナヨン「少しくらい」
ツウィ「先輩」
ナヨン「押したって」
ツウィ「先輩?」
ナヨン「大丈夫よ」
ツウィ「先輩!いつまでこのやりとりをやらせるんですか!駄目なんですってば!」
ナヨン「押す!」
ツウィ「え?あ、やめっ」









カチッ...
































ツウィ「...」
ナヨン「…」

弱く押しから変な音がしただけ。
あとは静寂。




















ナヨン「駅前のパフェ奢るよ。パンも」
ツウィ「ありがとうございます」































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