幸せの光

□プロローグ
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僕はマイケル・ブライアント。今日は、とても良いことがあったんです。西蓮寺さんというとても優しいおじさんが僕を一晩泊めてくれると言うのです!

今まで、僕をみる人の目というのは、軽蔑の目や、汚いものを見る目をしていて、ときには、「こんな奴がいるから、犯罪が増えるんだ。」とか、親が子供に「いい子にしてないと、将来あんな風になるよ」とか言われてきたものですから、こんな風に優しく声をかけてくれるというのは初めてでした。

さらに家では、床の上で寝ると思っていたら、ソファーの上、しかも毛布まで付けてくれたんです。こんなことは初めての体験です。家があったときだって、お父さんとお母さんが毛布を使っていて、毛布にくるまって眠るなんてことは無かったのですから。朝、起きたら毛布はしっかり畳んで置かなくちゃ。まだ恩返しもできない自分が少し悔しくなって、起きてすぐに毛布を畳んだ。
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