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□幻影旅団
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そして、その日はやって来た





「200階クラスへのご案内となります」

「やったー!」





ついに念願の200階クラスにまで上り詰めた私はクロロの手を引いてさっそく受付に向かった



「200階クラスからは勝った際のファイトマネーは無くなり、名誉のみでの戦いとなります」

「え?!そうなの?!」

「あぁ、そうだ 言い忘れていた
ラムがあまりに熱心だったから」

「えー、そうなのー
じゃあ200階行かなくていいや
でも、目標は達成だよね?」

「もちろんだ」

「んじゃ、200階行かないです私」





200階クラスに上がることを辞退した私は、また1階からコツコツと始まることになった


もしまた200階まで到達したときにも辞退したらもう登録自体ができなくなるらしい


でもまた1階から始められるんなら、今度は170〜190階あたりでずっとファイトマネー稼ぎしよ


口座残高が、今までに見たことないくらいの額になってて楽しくてたまらないんだよね


あ、またこうやって本来の目的を見失ってる…結局 念の必殺技のヒントなんも見つかってないや…





「200階クラスって全員 念使うの?」

「あぁ、念が使えない者が踏み入れると、洗礼を受けることになる」

「洗礼って?」

「ラムの言う、弱い者いじめみたいなものだ」

「どこにでもあるんだね、そーゆーのって」





200階を辞退し、一旦 クロロの家に戻る


やっと、クロロがどんな人なのか知ることができる
ドキドキするなぁ 私の予想 当たってるかな?





「オレの仕事は幻影旅団だ」

「幻影旅団?」




クロロが発した聞き慣れない言葉に首をかしげるとふっと笑ってクロロは話しを続けた



「盗賊だ」

「盗賊?へー!かっこいい!」

「かっこいいのか?」



今度はクロロが首をかしげた



「これで、実は会社員でしたとか言われたらどんなリアクションしていいかわかんなかったし」



でも、盗賊は予想してなかったなぁ
ってかそもそも職業なのかな?



「私なりに色々 予想立ててたの
実はどこかの王族なのかなーとか
イルミと仕事仲間ってことは殺し屋とか、マフィア関係とかかなーって
でも、予想してたどんなのよりかっこいいよ!
盗賊かぁ、どんなもの盗むの?」



盗賊って、ルパンみたいな感じ?旅団ってことは、他にもメンバーいるのかな?



「ラム 怖くないのか?」

「何が?」

「盗賊だぞ?人の物を奪ったり、殺したりもする」

「そんなこと言われても、私クロロのこと怖いって思ったことないし…
今更 実は怖い人でしたーなんて言われても全然びっくりしないもん
最初に人殺すとこも見てるし?」



1番最初にクロロが私を試したときの光景を思い出す
思えばあの時から、私の中の倫理とか常識とか壊れたのかもなぁ





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