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□水見式
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クロロが準備したのは水を張ったグラスと1枚の葉っぱだ





「この葉を水に浮かべて、こうして手をかざして練をするんだ
強化系なら水の量が、変化形なら水の味が、放出系なら水の色が変わる
操作系なら葉が動いて、具現化系なら水の中に不純物ができる」

「特質系は?」

「それ以外の変化が起こる
葉が枯れたり、水が沸いたり、色々だ」

「わかった!やってみるね」





具現化系になれー、具現化系になれーと思いながらグラスに手をかざして練をする



「わぁ!」

「おぉ、すごいな」



練をすると、葉っぱが増えた



「オレと同じ特質系だな」

「クロロと同じ!やったー嬉しい!」



第1希望の具現化系じゃなかったけど、特質系なら具現化系と近いし、できないこともないんだよね





「この水見式でより変化を顕著にするのが発の特訓で最もオーソドックスなんだが、こんだけ葉を大量に出せるんだ、これ以上やったらここが植物園になってしまうな」

「じゃあ 必殺技の特訓だね!」

「あぁ、ラムは具体的にどんな能力がいいか考えてるか?」





クロロのその質問を待ってたの
もちろん、やりたいことは考えてあるんだ



「私、水を使えるようになりたいの」

「水?なぜだ?」



私が具現化系でありたかった理由
それは簡単、水をいつでもどこでも具現化して、ヒソカを水浸しにするため



ヒソカを水に濡らしたらかっこよくなるから、いつでも頭の上から濡らしてイケメンにしてやるんだ



「だから、水なの!」

「水を具現化するってことか?」

「うん!」

「却下だ」

「なんで?」

「意味ないからだ
具現化系とは言っても、自由に操れるようになるまでそうとうな時間が必要なんだ
そんな無意味なものを具現化するくらいなら水道の水をぶっかけてやれ」

「違うんだよ、水がないところでもずぶ濡れにしてやりたいの!」



思い出したときに指パッチンでもして水がどばーってなったらいつでもイケメンヒソカ見放題だもんね



「んー、例えば 意味のある水にするのはどうだ?」

「意味のある水?」

「ただの水じゃなくて、毒の水とか、竜巻のように発生させるとか、相手を飲み込むような大波とか」

「それ必殺技っぽいね!
なるほど、そういう手もあるんだ…
あ、でも それだとあのイケメンヒソカ拝めないじゃん」

「全く…
発はイメージが大事だからな
具現化系の能力者でも、その物をしっかりイメージするまで時間をかけて会得するものだからな」

「そんなもんなんだ…
じゃあ 必殺技はあとでいいや
ちゃんと考えておくことにするよ」

「そうしてくれ
それじゃあ ヒント探しと実戦積みに行くか」

「うん!そうする!」




必殺技の会得は後回しにして、私とクロロは天空闘技場に向かった





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