twins

□イルミ×ノ×ケツイ
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イルミside.





ラムと離れてる数年
オレは着々と殺し屋としてのキャリアを積んでいた



弟のミルキの他に
母さんの腹の中に新しい兄弟がいる



いつもふと思い出すのはラムのこと
今頃どこで何してるんだろ



なんで会いに来てくれないんだ
ずっと一緒だって、約束したろ?



「ラム…」





片時もラムの存在を忘れたことはない
オレはいつも、ラムを想ってる
世界でたった1人のオレの片割れ
いつか必ず見つけ出すから





「ミルキにはラムのような荒っぽさは無くて安心したわ」



不意に両親の声が聞こえた
珍しくオレの気配にも気付かず会話をしている
オレが完璧に気配を消せてるってことか?



「そうだな、イルミもミルキも
このまま育ってくれれば問題ないだろう」

「それに、お腹のこの子も」

「ゾルディックの血を引く女児は災いをもたらす…
安心しろ、性別は男なんだろ?心配ないさ」




ゾルディックの女児は災いをもたらす?
どういうことだ?
たしかに、親父もじいちゃんもひいじいちゃんもゾルディック家の血筋だけど、女はいないな…



「ラムはどこかできっと生きてる
いつか復讐にくるわ…、あの子はそういう子だもの」

「だったらとっくに来てるさ
まぁ、死んではいないだろうが…」

「どこかで力をつけてるに違いないわ
きっと、成長したら戻ってくるわ
そしてゾルディック家に災いをもたらすのよ」

「安心しろ、その時はオレがこの手で殺すさ」





まさか、ラムが女だから
そんなくだらない迷信のせいでオレたちは離れ離れになったってことか?



ラム…
お前は今 どこかで寂しい思いをしているのか?



必ずオレがお前を迎えに行くから
それまでどうか、生きていてくれ





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