twins

□ハナレ×バナレ
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8歳になった私は
相変わらず1人で生きていた





あの日 じぃじと別れてから
何人殺したか覚えてない



金品を奪うため、ムカついたから
理由は色々だけど
1番多い理由は「なんとなく」だろう





なんとなく、目の前にいたから殺した
私にとって殺しなんてそんなもん
呼吸するのと変わらない





お金もあるし、力もある
あの家を出たからといって
困ることは特にない



たったひとつ、寂しさを除いて



イルミ…会いたいよ…





正直、あの家を追い出された理由はわからない


殺しが好きで
よく殺しすぎて怒られていたけど
殺し屋なんだからそんなの遺伝だし


じぃじは私のこと可愛がってくれたし
パパもママも私は好きだった



でも、じぃじがあんな悲しそうな顔してたってことはきっと理由がある



そして、私を手放したのがじぃじだったってことは、きっと私は殺されてもおかしくなかったはず



本来は消すべき私を
遠くに置いてくるという措置で救ってくれたじぃじ



そしてそれを任せた両親



私は家族の誰も恨んだりしてない
ただ、いつか理由がわかればいい
その程度にしか思っていない





あとは、ただひたすら
離れ離れの愛しい兄に会いたい





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