††996††
□新
1ページ/1ページ
長かった選挙が終わり、久しぶりに外に出て思い切り日の光を浴びた
私は、初めて1人になった
今までは、クロロがいてヒソカがいて、イルミがいてくれた
さっきまで、たーっくさんの人の中にいたけど、私はぽつんと1人になった
ほぼ全ハンターがいたあの中で、私は強かった…
私より確実に強いと思った人なんてほんの一握りだった
「はぁ……」
ずいぶんと、遠いところまで来たような気がした
思い返せば、ハンター試験だってただの資格としてしか捉えていなかったはずなのに、気づいたらこんなにも人間離れをしてしまった
今の私なら、きっとクロロも頼ってくれるよね?
『ラムはお嬢様なんだから』
クロロの言葉が脳裏に浮かぶ
『強くなる必要はない』
念を封じられていた時よりも、もっと強いなにかが私を縛る
どうして?
どうしてそんなこと言うの?
だって、私に念を教えてくれたのはクロロだよ?
私が強くなるために一緒にいてくれたのはクロロだよ?
それを否定したは、私があなたのそばにいる理由がなくなってしまう気がするよ……
「好きだよ、クロロ…」
でも、好きって気持ちだけじゃ
もう貴方と一緒にはいられないような気がするの…
「会いたいよ…クロロ…」
.