††996††

□新
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長かった選挙が終わり、久しぶりに外に出て思い切り日の光を浴びた





私は、初めて1人になった


 


今までは、クロロがいてヒソカがいて、イルミがいてくれた


さっきまで、たーっくさんの人の中にいたけど、私はぽつんと1人になった




ほぼ全ハンターがいたあの中で、私は強かった…
私より確実に強いと思った人なんてほんの一握りだった



「はぁ……」




ずいぶんと、遠いところまで来たような気がした



思い返せば、ハンター試験だってただの資格としてしか捉えていなかったはずなのに、気づいたらこんなにも人間離れをしてしまった




今の私なら、きっとクロロも頼ってくれるよね?




『ラムはお嬢様なんだから』





クロロの言葉が脳裏に浮かぶ





『強くなる必要はない』






念を封じられていた時よりも、もっと強いなにかが私を縛る




どうして?
どうしてそんなこと言うの?





だって、私に念を教えてくれたのはクロロだよ?
私が強くなるために一緒にいてくれたのはクロロだよ?





それを否定したは、私があなたのそばにいる理由がなくなってしまう気がするよ……





「好きだよ、クロロ…」





でも、好きって気持ちだけじゃ
もう貴方と一緒にはいられないような気がするの…







「会いたいよ…クロロ…」







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