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□選挙
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ヒソカとの日々は至って落ち着いた(?)ものだった



本当に念の練習に付き合ってくれるだけだし、それ以上はない

私は相変わらずヒソカがとってくれてるホテルの部屋で、彼とは別々に過ごしていて肌を重ねるということもない



何か期待してたとか、全然そんなことはない
むしろ、ヒソカは私が嫌がることはしない人だってわかってたから、ますますその信頼度が上がってしまった…




これじゃあ、本当にただのいい人じゃん(人殺しだけど…)




「ねぇ、ラム 選挙に行こう♣」

「え?」





突然の単語に耳を疑った
ヒソカから、到底出てくるわけがないであろう「選挙」という言葉が聞こえた気がしたので聞き返す


選挙?ヒソカが?
そんなはずないよね?



「今、選挙って言った?」

「もしかしてラムはあまりニュースに関心がないのかい?」





そう言われてニュースを見るとハンター協会の会長が死んだことが報道されている

あ、あのおじいちゃん亡くなったんだ



ってか、ヒソカが世の中のことに関心があったってことの方が意外なんだけど





「一度、手合わせ願いたかったけど…
やっぱり年には叶わなかったのカナ♠」




ハンター試験の時の記憶を掘り起こす
ハンター協会の会長なんて、あの時しか話したことないけど、あんな強い人でもやっぱ年齢には勝てないものなんだ…





「で、選挙ってなに?」

「この人の後任を選ぶんだよ♣」

「へー、そんなのあるんだ」





ってかヒソカがそんなのに参加しようとしてるのが意外すぎる



それこそ、こーゆーの無関心で
勝手にしてって感じだと思ってたけど
意外と真面目なんだ…




なんかむしろ、私のほうが
ヒソカより怠惰で、煩悩が多いように感じてしまうんだけど…





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