††996††

□歪
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目覚ましもかけずに、自然に眠りから覚める



「んん…」

「起きたか ラム」

「クロロ、おはよ」



目が覚めて1番に見たクロロは、いつも通りに美しくて 私に触れる手は相変わらず温かくて優しい



昨日の夜のことが全部夢だったみたいに、いつも通りのクロロだ



「体 つらくないか?」

「うん 大丈夫」



少しだけほっとした
いつものクロロだ
昨日のことは夢じゃない
私はクロロとシたんだ


でも、何か変わったわけじゃない
ただ 起きたら同じベッドにクロロがいて、お互い 服をちゃんと着てないだけ

それ以外、何も変わらない
いつもと同じ朝だ
それが嬉しくて
ぎゅっとクロロに抱きついた





「せっかくラムが帰って来たんだし 出かけるか」

「うん!」




久しぶりのクロロとのデート
目一杯おしゃれして るんるんでクロロの手とった



久しぶりだったけど
いつも通り クロロはすごく優しくて私はずっと笑っていた


昨日感じた 怖い感じとか、クロロがどこかに行ってしまう感じなんて忘れて私はただ クロロとの楽しい時間を過ごした





「ただいまぁ」



幸せな時間はあっという間すぎてしまい、ホテルの部屋に戻った頃はもう真夜中だった



「今日はすっごく楽しかったよ
ありがとう クロロ
んー、 いっぱいクロロを充電したし
また明日から がんばれる」

「明日はどこに行きたい?
もうこの街には行っていない場所もないし、別の街に行こうか」

「ううん、私 この街好きだよ
それに、明日からはまた いっぱい念の練習がんばるもん」

「その必要はない
言ったろ?ラムはもう強くなる必要はない」

「えー、でも まだ未熟だよ?」

「もう十分だ
フロアマスターにもなったことだし」

「でも…」



それはルールのある戦いの場での話で
私はこの世界ではまだまだ強い部類じゃない
幻影旅団には、とうてい及ばない





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