††996††

□暇
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結局イルミは1日中 相手してくれた
そういえばイルミと2人なんて初めてなのに、そんな感じがしなかった



何だかんだお世話してくれたし、すごく嫌そうにしてたけど、結局 私のお願いには付き合ってくれたり、いいお兄ちゃんって感じだった



「じゃ、オレ帰るから」

「えー、もう帰るのー?つまんなーい」

「ラムさ、どうせあの塔の中いるならクロロと同じの目指せば?」

「同じのって?」

「あれ、なんとかマスター」

「あ、フロアマスター!」

「それそれ」



確かに名案だ
クロロがいない間にフロアマスターなっちゃえばきっと褒めてくれるよね



「それアリ!ありがとイルミ」

「普通それ目指すんじゃないの?」

「私、全然考えたことなかった」

「ラムってさ、バカだよね
ってか本当にバカ」

「2回言わなくていいから!」



イルミは私にバカを2回言ったあと、何かを考えるようにし ぐっと私に顔を近づけた

突然 キレーな顔が目の前に近づいてびっくりする
ってか、肌キレーすぎ 髪サラサラすぎ



「やっぱオレにはわからない
なんでクロロもヒソカもラムに構うのか」



顔を離してイルミはそう言った



「可愛いからじゃない?」

「ほんと口の減らない…」

「本当のことだもん」

「あっそ、じゃあね もう変な用で呼び出さないでよね」



そう言って去ろうとするイルミの服の裾を掴む



「何?」

「ねぇ、今度はイルミのおうち行っていい?」

「は?いいわけないだろ」

「なんで?友達の家に行くの普通でしょ?おみやげ持ってくし」

「オレ暗殺一家、家族全員殺し屋、わかってる?」

「知ってるよ、だから何?」

「死にたいの?」

「死ぬわけないじゃん
だってさ、親がお医者さんの家行って、診断されないでしょ?
暗殺屋さんの家行って殺されないよ
それに私 イルミの友達だし」



イルミは今日1番のため息をついた



「はぁ……
ラムって変わってるよね」

「それ、最近よく言われるよ」

「うちはパドキアのククルーマウンテンってとこ
地元じゃわりと有名だから暇な時にくれば?」

「パドキア共和国だね!わかった
行くとき連絡するから、美形兄弟 紹介してね」

「調子狂うなぁラムは
クロロも物好きだよね」





イルミを見送った後、もう寂しくなかった
私は、クロロが帰ってくる前にフロアマスターにならないといけないんだもん



そうと決まればさっそく申し込みしてこよ





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