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□幻影旅団
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次の日からトレーニングを再開した
今まで通り基礎固めをしてから試合を組むことにしたのだ





「そうだ、あのね練を24時間キープできるようになったの」

「本当か?すごいな いつの間にできるようになったんだ?」

「クロロをびっくりさせたくて、試験の間がんばったの」

「すごいなラム」

「やったぁ」



練をやりながら喜ぶ
作戦成功、褒めてもらえてよかった



「そういえば、イルミが言ってたな
試験の間、あいつといちゃついてたって話」



クロロは思い出したように言った



「違うって、あれは絡まれてたの」



弁解のためにも試験の時の話をすることにした
おしゃべりしながら練をキープするのは慣れてきたし、このまま誤解されたままなのは嫌だし



「ってわけなんだ
もちろん戦ってもないし、クロロのことも言ってないよ」



クロロとの約束でヒソカには私がクロロから念を教わったことも、言ってないし、あんなのと戦ってもいない



「そうか、やはりオレも行くべきだったかな」

「クロロがいてくれたらよかったのになー
トリックタワーも、クロロと一緒だったらきっと楽しかっただろうし」





試験のことを思い出しながら話しているとあっという間に24時間は経ってしまった





「ふぅ…ちかれた」

「すごいな、まだ余裕そうだ」

「そんなことないよ
今なら40階くらいでも一発もらいそうだにゃ」

「前はすぐに寝てしまってたのにな」

「そうそう、練→寝る→練→寝るみたいなのひたすら繰り返してたもんね」





それだってついこの前の話なんだもん、この1年は私が今まで生きてきた時間よりもずっと濃密で、最も変化の大きい1年だった



「よし! ちょっと寝たらまた行ってくるね」

「ずいぶんここが気に入ったんだな」

「だって、早く200階まで行ってクロロの話ききたいんだもん」





クロロとずっと一緒にいるのに、私はクロロのこと何にも知らないんだもん
それを話してもらえるんなら、いくらだってがんばっちゃうもんね





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