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□かたらい
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部屋にはベッドは1つ 当たり前だ
1人用の部屋なのだから





「ラムはそこを使ってくれ
私はこっちで寝るから」

「だめだよ、ここクラピカがとったお部屋なのに、クラピカがベッドで寝て
私はそっちのソファでいいから」

「それはダメだ
ラムは女性なのだから、体を冷やすのはよくない」

「じゃあ、クラピカも一緒にベッドで寝て
そしたら私もお邪魔するから」





寝場所問題を解決させ、私とクラピカはベッドで肩を並べた





「狭くないか?」

「平気、クラピカは?」

「私も問題ない」

「ありがとう、クラピカ」





初めて会った人にこんなに親切にしてもらったのは初めてだ
クラピカは見た目も中身も美しい人なんだな





「礼には及ばない
そういえば、ラムは明日の船でどこに行くんだ?」

「ハンター試験受けるの」

「ラムもか?」

「え?!クラピカも?」





こんな偶然ってあるんだなーと驚いた
毎年何百万人ってハンター試験受けようとするらしいけど、こんな近くにいたなんて





「ラムはなぜハンターになりたいんだ?」

「私、別にハンターになりたい訳じゃゃないんだ
こんなの言うと、真剣にハンター目指してる人に失礼なんだけど…」





クラピカの方を見ると、私の話を真剣に聞いてくれているようだった
クラピカになら、話してもいいかな…





「私、流星街ってところ出身なんだけどさ あそこって無いもの扱いされてるでしょ?
だから、身分証欲しくてっていうのが大きな目的なの」

「流星街…」

「私、親の顔とか知らなくてさ
小さい時から一緒で、私のこと育ててくれたお兄ちゃんにも捨てられちゃって、何も無いんだよね
親から捨てられ、お兄ちゃんから捨てられ 2回も捨てられて私って生きてる意味あるのかなーとか思っちゃって
だから、ハンターにでもなって 人に必要とされる人になりたいなー、なんて…、なんかごめんね?変な話して」

「変な話なんかじゃないさ
とても立派だと思うよ ラムは」

「そう、かな?ありがと
クラピカがハンター目指してる理由もきいていい?」

「あぁ、ラムが本当のことを話してくれたのだから、私もそうすべきだろうな」





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